KYS:014

母の声/明日の花/白百合

本文:8ページ
価格:500円(税別)

[楽曲解説]

「母の声」
  大木惇夫の詩による歌曲で1927年作曲。 1節、全5行ほどしかない短い詩に対して、つけられた旋律も20小節ほどと短いものではあるが、その中で言葉を失ってしまうほどの美しさが凝縮している。 音符は平易だがそれゆえ情感を出すのが難しい1曲かもしれない。

「明日の花」
 1922年作曲。詩は大木惇夫による。作曲者による演奏上の注意は以下の通り。
 かすかに美しく、静かに淋しく前奏し、「うすびにも」は暗く、「にわとこのえだが」から、やや明るく、そして「しろう」はなんとなくやる瀬なく、「ひかるよ」でためらう。
 この当たりの左手の深く低い音は、詩人の胸に崩れ落ちる雪の音である。「のこりのゆきも」はまた暗く、「とけるよ」で弱く悲しく。
 「ああ」は清くすがすがしく詠嘆し、「あすのひの」でやや明るい希望を歌い、「花をまたばや」はぬかずき祈る心の歌声である。
 総じてこの曲に真のフォルテはない。常に弱く、かすかに、極めてデリケートに表現する。

「白百合」
 1952年作曲。大木惇夫の詩による。 この作品も1節5行からなる短い歌曲だが、晩年の歌曲の特徴である静謐な筆致がこの曲にも見られる。

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